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    2018年6月17日(日) 191日目(米国 グレイシアナショナルパーク)

    • 2018.06.17 Sunday
    • 23:53

    日付:2018年6月17日(日) 天気:くもりのり雨

    移動距離:58km 総移動距離:10,021km

    本日の移動:Cardston→Glacier National Park

     

    今日はいよいよアメリカに入国をする。
    ここから約25km走ればカナダとアメリカの国境だ。
    昨日の夜まで降り続いた雨も明け方にはあがっていて青空も見えてきた。
    入国に時間がかかるかもしれないから早めに出発しようと思っていたが、
    自転車を整備したり、荷物を整えたりで、結局いつもと変わらず。
    9時を過ぎてから走り始めることになった。
     
    この町から出る場所にはカナダとアメリカの国旗が並んでいた。
    国境が近い町だからなのだろう。

    国境までの25kmは牧場が続いた。
     
     
    アップダウンもありなかなか進まないが、
    もはやそんなことはどうでもよく、果たしてしっかり入国できるかどうかばかりを考えていた。
     
    何しろ空港以外で国境を越えたことは一度もない。
    しかもアメリカという国はやたらと入国に関して厳しいと聞く。
    入国の目的、職業、期間、資金の有無、滞在先などなど、たくさんの質問を投げかけられるらしい。
    そんなこと気にせずに笑顔で夢を語れば大丈夫さ〜と気楽に構えられるタイプではない。
    知っている数少ない英単語をひたすら思い描いていた。
    そしていよいよボーダーが近づいてきた。
    カナダ側では特に何もすることはないらしい。
     
    そのまま通過しいよいよアメリカへ。
    料金所みたいなところにがたいのいい兄ちゃんがいる。
    とりあえず明るく声をかけてみる。その兄ちゃんも笑顔でとても感じがいい。
    「どこからきたの?」  「日本からです。」
    「どこまで行くの?」  「南米まで。」
    「わーお。そりゃすごいな!」
    「アメリカは初めて?」 「はい。」
    とそんな簡単なやり取りをしたのち、
    手にしているパスポートを開いてスタンプをポン。
    エルクが書かれているちょっとかわいらしいスタンプだ。
    え・・・!?これで終わり?あまりに簡単すぎるぞ。
    こんなもんなのか?アメリカ入国。
     
    と、思ったらやはりそうではないようす。
    正面に回って建物に入れとのこと。
    そりゃ、こんなんで終わるはずないよね・・・。
    それにしても何のスタンプだったんだろう、あのエルクは。
     
    建物に入り椅子に座る。
    いよいよここから質問がたっぷりとんでくるのだろう。
    心拍数が上がってきているのを実感する。
    「どのくらいかけてメキシコまで行くつもりなの?」  
    「わかんないけど3ヵ月フルにかかると思う。」
    そして、あとは超簡単な世間話。
    「おれは以前メキシコのボーダーにいたんだ。」とか
    「メキシコまでは〇マイルだからな〜。とおいな〜。」とか
    アメリカは距離にマイルを使っている。
    だから伝えられた距離がどのくらい遠いのかよくわからないのだが、
    とりあえず笑っておく。
     
    指紋を機械で読み取って、写真を撮られて、スタンプをポン。
    「気をつけて旅しろよ〜」と笑顔で見送られた。
    今までのどこよりも簡単だった気がする・・・。
    並ぶ必要もなく、質問も大してされず、とっても感じが良かった。
    ちょっと拍子抜け。
    境目もよくわからず、いつの間にか入国してしまったので、
    とりあえず振り返って一枚。青い屋根の建物がアメリカの入国管理施設。
     
    国境を越えたら世界が一変する場所もあるようだが、
    ここは再び牧場の道が続くことになった。
    でも、ちょっとだけ路肩が狭くなった気がする。
     
    この標識も一見すると変わらないが、単位がマイルへと変わっている。
    1.6倍してkmに直さないと距離感がつかめない。
     
    最初の州はモンタナ州だ。
    牧場の中の道を南下していくと目の前に山が広がりだした。
    再びロッキーが目の前にやっていているというわけだ。
    この先の道はほとんど考えてない。
    とりあえずイエローストーンを目指そうかな〜と、そんな感じ。
    ところが、久しぶりに面白いかたちの山を見ていたら
    なんだかうずうずしてきている自分がいる。
    ここはグレイシアナショナルパークという国立公園でもあるのだ。
     
    でも、天気が崩れてきて今にも雨が降りそう。
    ちょっと近寄りがたい雰囲気の雲が広がっている。
    とりあえず立派なビジターセンターがあったのでそこで情報収集。
    ナショナルパーク内にはキャンプ場もあり、
    車では閉鎖されている道も自転車なら走り抜けることができるという。
    同じ道を引き返さなくても3日ほどでぐるっとひとまわりできそうだ。
    なんと、それは素晴らしい条件じゃないか。
     
    近くの小さなスーパーで必要な食料のビールを買い込む。
    アメリカはビールがびっくりするくらい安い!
    思わず500mlの6缶セットを購入してしまった。
    1本1ドル以下なんだからそれは仕方ない。
    スーパーの前でビールをかばんに押し込んでいたらおっちゃんサイクリストが現れた。
    ニューヨーク在住の彼はジャスパーから3週間の自転車旅の最中らしい。
    名前はクライエ。年齢はぼくの両親と同じくらいだろう。
    彼もここからグレイシアナショナルパークへ向かうとのこと。
    じゃ、同じキャンプ場に行ってサイトをシェアしようということになった。
    カナダでもそうだったが、ひとつのサイトで料金が決められている。
    つまりそこを1人で使おうが、2人で使おうが料金は同じなのである。
    人数は関係ないということ。もちろん上限はあるのだが。
     
    これがナショナルパークの入り口。
    お互いの写真を撮り約10kmの道を一緒に走って、キャンプ場にたどり着いた。
    雨が降ってきていたので急いでテントを設営。
    こんな感じで2つが近くに並ぶけど全く問題ない。
    これで料金が半額になるんだから。
    その後、お互いがそれぞれの夕食を作り、話をしながら食事。
    食事中にナショナルパークのレンジャーから声をかけられ、
    何かイベントのようなものををやるとのこと。
    クライエがレンジャーと話をしてしまうのでぼくはいまいち理解できない。
    でも、「fire」という単語ははっきりと何度も聞こえていたので、
    キャンプ場でファイヤーと言えばキャンプファイヤーだろうと勝手に想像した。
     
    夜の8時から始まったその「fire」は、ぼくの知っているキャンプファイヤーではなく、
    どうやら森林火災(山火事)に関するお話だったようだ。
    このお姉さんがひたすら話をする。
    しかもかなり早口なので理解に苦しむ。せめて字幕がほしい。
    森林火災の原因とか、いつ起きたとか、どうなってしまうのかとか、
    そんなことを話していた(はず)。
    約45分間で英語のリスニングは終了。
    仮にこれが何らかの試験で、話の内容から出題があったとしたらたぶんほとんど答えられないと思う。
    英語をマスターするにはまだまだ時間がかかる。
    でも、クライエとの会話は向こうも気を使ってくれるからわりとスムーズ。
    自転車や旅の話から仕事、家族、最終的には政治の話にも発展した。
    英語はどこで勉強したんだ?と聞かれ、中学と高校と答えたらびっくりしていたが、
    考えてみれば、ぼくはオーストラリア、ニュージーランド、そしてカナダと
    ずっと英語圏を旅しているんだからもうちょい話せてもいい気がする。
     
    ちなみにこのあたりにも熊は生息している。
    国境があるからこっちに来られないってことはない。
    食料はしっかりとフードボックスにしまう必要がある。
    そんなことをしていたら茂みの中からごそごそと物音が。
     
     
    太いしっぽに、三角の耳。キツネだ。ここにもいるのか。
    「フォックスだよね?」と聞くと「Fox(ファックス)だ。」と教えてくれた。
    カタカナだといまいちだけど、発音はォよりァに近い。

     

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