緊急事態発生!!!! 2019年10月30日(水) 691日目(プエルトナタレス)

  • 2019.10.30 Wednesday
  • 23:40

日付:2019年10月30日(水) 天気:晴れ

移動距離:5km 総移動距離:29,119km

現在地:Puerto Natales(プエルトナタレス)

 

日の出の時間がだいぶ早くなってきた。
6時前には明るくなってくる。
もともと早起きが得意なので
明るくなってくると動き出してしまう。

キッチンを使えるのでちゃっちゃと朝食を済ませて
テントを撤収していく。

 

オランダからの旅人も今日出発。

ウシュアイアを目指すのでこの先も会うことになるだろう。

 

宿のオーナーのオスカルや他の旅人に別れを告げて走り出した。

プンタアレナスに向かう道に出るために
ちょっと近道をしたら未舗装路になってしまった。
ただ、アウストラル街道で毎日のように舗装されていない道を走ったので
そこまで苦にならない。

 
ちょっと下って川を渡り坂道を上り出したところで
自転車のハンドル付近から「パキン!」と乾いた音がした。
ん?聞きなれない音だな・・・。ハンドル周りにトラブルか?
いったん止まってハンドル周辺、キャリア、ホイールを確認する。
異常は見当たらない。
跳ね上げた石が変な場所にあたったのだろうか。

 
再びペダルに力を込めて走り出した。

するとハンドルが左右に激しく踊り出すではないか。

 
「な、なにごとじゃ!?」

 

どっかのねじが壊れたのかと改めて確認する。
すると信じられない事態が起きていることに気がついた。
な、なんと、自転車のフレームそのものがポキッと折れていたのである。
専門用語を使うならトップチューブとヘッドチューブの付け根部分。
2つの三角形が組み合わさっているフレームの
前の三角形のハンドルに近い部分が完全に折れていた。

 

「え・・・?マジで?」と思わず声が出て
しばしその場で呆然としてしまった。
キャリアをとめるダボ穴部分が折れたことはあれど
こんな場所が折れるとは思ってもいなかった。
人間でいえば首の骨が折れたようなもの。
(ダボ穴が折れたのなんて小指にヒビが入った程度だ。)

 

このまま走るのはもちろん不可能。
幸いにもまだそんなに走っていないので
とりあえずキャンプ場に戻ることにした。
押して歩くだけでも「グアングアン」と自転車は左右に揺れる。
それだけ折れた部分は重要だってことか。
他の場所に負担がかからないように慎重に
車体を支えつつ来た道を戻っていく。
野宿の想定でそれなりに積んでいた水を
道ばたに流して少しでも荷物を軽くした。
 
緊急事態であることは間違いないが
絶望で何も考えられないというわけではなく、
むしろその反対だった。
この先にしなければならないことを
色んな可能性を含めてひたすらに考える。
頭の中はフル回転だ。

 

約2時間前に出発したキャンプ場に舞い戻ってきた。
事の成り行きを語り、同じ場所にテントを設営。
これから車の修理工場を片っ端から訪ねるわけだが
「腹が減っては戦はできぬ!」ということで
昨日の夜の残りで作っておいた弁当を胃袋に流し込んだ。

 

改めて状態を確認する。
見事にポキッといっている。

 

 

オーナーのオスカルから修理工場の場所を教えてもらい
キャンプ場の近くから当たっていくことに。
歩いて15分ほどでたどり着いたのがこちら。

 

うーむ。大丈夫か・・・。ここで。
年をとったマリオみたいなおっちゃんが出てきた。
「ここ溶接できますか?」と尋ねると
状態を大して確認もせずに「できるよ。」と。
それはそれで心配なんだけど。

 
「ぼくはカナダから自転車で旅をしていて、
あとちょっとウシュアイアなわけで、
自転車のこの場所はとっても大事な部分で、
しっかりした溶接が必要だ!」と
知っているスペイン語をとにかく並べた。

 

キャリアのダボ穴を付けた時の電気溶接ではなく
今回はガス溶接が可能みたいだ。
「こいつを使うから問題ない。」と自信満々のおっちゃんマリオ。

曲がってくっつかないようにぼくが自転車を支える。
おっちゃんマリオは空気とガスを調整して
炎を1本の青白い光の線にした。
そして、それがフレームへあてられた。

 

日本一周の時から貼っていた「千葉」「柏」というシールが
さっそく燃え始める。
周辺も黒っぽく変色していった。

 

 

ある程度くっついたらぼくは手を離して
祈るように作業を見つめる。

上下左右しっかりと火を当てて15分ほどで作業は終了した。

 
なんて痛々しい姿なんだ・・・。

 

 

「完璧だ。」と言うおっさんマリオ。
「やすりかけて塗装した方がいいよね?」と尋ねると
「夕方にもう1回来ればここで出来る。」とのこと。

 

宿に戻りながら乗り心地を確認する。
特に問題はない。異音もしない。
荷物をつけて走ったらどうなるかわからないが・・・。

宿に戻って今一度じっくりと観察。
まぁ、どんなに見ても強度がどこまでなのかは
さっぱりわからない。

 

溶接の際の熱でグリスが溶けて抜け落ちたみたいなので
ヘッドパーツのグリスアップをした。

 

その後、自転車の具合をさらに確かめるべく
2時間ほどサイクリングに出かけた。
車体を左右に振ったり段差を越えたりしてみる。

 

この辺りの道は「Fin del Mundo」と呼ぶ。
その意味は「世界の終わり」。

フレームが折れた時はまさに「世界の終わり」が薄っすら見えた気がしたわけで・・・。

 

パイネ国立公園と思われる場所には
面白いかたちをした雪山が見えている。

 

 

4泊ほどのトレッキングコースが人気らしい。
町には登山道具のレンタルをするツアー会社が多い。
1、2泊なら行こうかと思ったが4泊はちょっと長い。
他にはバスで日帰りツアーもあるようだが
これまでの経験上それで見に行っても
ぼくの場合、あまり楽しめずに終わることはわかっている。

雨もぱらついてきたので空港の近くまで走って引き返した。

 

17時になったところで再び整備工場へ。
雑にやすりをかけ、雑にスプレーで塗装された。
塗り切れていないし、他には色がついているし・・・。
まぁ、いいか。とにかく走ることができるならいい。

 

明日、荷物をつけて走り出す。
果たしてどうなるか。
何とかウシュアイアまでは走り切りたい。
 

 

ランキングに登録しています。

クリックをお願いします。

 

にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周(自転車)へ
にほんブログ村

 


世界一周ランキング

 

JUGEMテーマ:世界一周の旅

スポンサーサイト

  • 2020.10.12 Monday
  • 23:40
  • 0
    • -
    • -
    • -
    コメント
    コメントする








        

    PR

    calendar

    S M T W T F S
    1234567
    891011121314
    15161718192021
    22232425262728
    2930     
    << November 2020 >>

    selected entries

    categories

    archives

    recent comment

    • マラウイ湖畔ラストライド 2020年3月11日(水) 824日目(Nkhotakota→Salima)
      yasu (03/27)
    • 帰国の決断
      yasu (03/27)
    • 帰国の決断
      biei (03/25)
    • マラウイ湖畔ラストライド 2020年3月11日(水) 824日目(Nkhotakota→Salima)
      中田 (03/18)
    • のんびりサファリ準備 2020年1月31日(金) 784日目(Arusha)
      yasu (02/14)
    • 飛行機移動はやっぱり苦手 2020年1月20日(月) 773日目(Lisbon⇒Dubai)
      yasu (02/14)
    • のんびりサファリ準備 2020年1月31日(金) 784日目(Arusha)
      中田 (02/07)
    • 飛行機移動はやっぱり苦手 2020年1月20日(月) 773日目(Lisbon⇒Dubai)
      ネコシバ (01/29)
    • 痛みと共に初走行 2020年1月2日(木) 755日目(Sevilla→Huelva)
      yasu (01/28)
    • 痛みと共に初走行 2020年1月2日(木) 755日目(Sevilla→Huelva)
      中田 (01/22)

    links

    profile

    search this site.

    others

    mobile

    qrcode

    powered

    無料ブログ作成サービス JUGEM